急性喉頭蓋炎
耳鼻咽喉科の中で最も緊急を要する代表的な救急疾患です。
喉頭蓋とは気道の一部である声門(声帯のあるところ)のすぐ上にあります。
喉頭蓋は食べ物を飲み込むとき飲食物が気管に入らないように喉頭を閉鎖する蓋の役割をしています。
細菌感染により喉頭蓋が化膿性の炎症を起し急激に腫れるため、気道を塞ぎ腫れがひどい場合には窒息に至る危険性があります。
症 状
発熱などのかぜの症状とともにかなり強いのどの痛み、嚥下痛、こもったような声(モゴモゴした声)や飲み込みづらい感じ息苦しさなどが見られます。
診 断
喉頭鏡検査、喉頭ファイバースープで喉頭蓋の腫れを確認することで診断します。
治 療
腫れが軽度の場合は、抗生剤やステロイド剤の点滴、内服薬及び血管収縮薬やステロイド剤を含んだネブライザー噴霧を行います。(点滴治療で速やかに症状が改善する場合が多いです)
腫れが重度の場合は、入院治療を行います。
呼吸困難がない場合は、抗生剤やステロイド剤の点滴を行います。
呼吸困難が著しい場合や短時間の内に呼吸困難が起こると思われる時は、気管切開を行い気道確保の処置を要することもあります。
窒息の危険を免れれば喉頭蓋自体の炎症は抗生剤の投与によって治癒します。