みみ・はな・のど 病気解説

嗅覚障害

嗅覚障害は傷害される部位によって呼吸性嗅覚障害、末梢神経性嗅覚障害、これら2つが合わさった混合性嗅覚障害、中枢性嗅覚障害に分けられます。

においのメカニズム

においのセンサーである嗅粘膜は鼻腔の天井の奥まったところにあり、においの分子が狭い通路を通り、嗅粘膜に到達すると嗅細胞や嗅神経を介して大脳の中枢がにおいを認知します。
最もよく見られる呼吸性嗅覚障害は鼻腔の形態異常(鼻中隔彎曲症)や鼻副鼻腔炎、鼻茸などでにおい分子の通路が邪魔されることで生じます。

次に多いのが末梢神経性嗅覚障害で風邪のウイルスや有毒ガスなどにより嗅粘膜・嗅糸が傷害されて起こり、呼吸性の障害より高度で治りにくいです。中枢性嗅覚障害は頭部外傷やパーキンソン病、アルツハイマー病などで起こることがあります。

治 療

アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎の治療とともにステロイド点鼻薬(リンデロン点耳・点鼻薬0.1%)が用いられることが多く、その場合、嗅粘膜に到達する正しい姿勢(懸垂頭位)が大切なことと、副作用に十分な注意が必要です。

通常3ヶ月程度で一度薬を休んだり、血液検査で副腎の機能をチェックしたりします。
感冒後、末梢神経性嗅覚障害は長期間の治療が必要となることが多いですが、早期の受診と根気よく治療を続けることが肝心です。
また当帰芍薬散と言う漢方薬の効果も認められています。

副鼻腔炎や鼻茸があり、保存治療で改善の無いときは手術治療の適応となる場合もあります。


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