みみ・はな・のど 病気解説

術後性上顎嚢胞

症 状

副鼻腔炎(蓄膿症)の手術はかつてCaldwell-Luc法*を行っていました。
*犬歯窩(歯茎のやや上方)に粘膜切開を加え、上顎洞前壁に穴を空け副鼻腔内の炎症を起こし、腫れ上がった粘膜を全て除去する手術

しかし、この手術後数年から数十年経過してから上顎内に残存または再生した粘膜が嚢胞(袋状の液の貯まり)となり、内容液がパンパンになると頬部の痛み、しびれ、腫れなどを来します。

この手術自体、最近殆どやられることが少なくなったため、いずれは無くなる疾患と言えます。

診 断

単純X線では難しく、鼻内や口腔内から太目の注射針で嚢胞の内容液を吸い出すことでほぼ確定し、さらにCT撮影で嚢胞の位置、周囲への圧迫の状況、個数を確認します。(中には複数個や複雑な形状の嚢胞の場合があります)

治 療

殆どが副鼻腔炎の手術同様に鼻からの内視鏡下手術です。
嚢胞と鼻の中とに広く窓を開けるようにしますが、嚢胞の位置によっては口の中からアプローチすることもあります。


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