外傷性鼓膜穿孔(がいしょうせいこまくせんこう)
鼓膜穿孔とは鼓膜に穴が開いた状態で、穴の大きさによって難聴や耳閉感、耳鳴りなどの症状が出ます。
外傷性鼓膜穿孔とは、外力が鼓膜に加わることで生じる損傷です。
耳かきによる受傷(直達性)、平手打ちによる受傷(介達性)等があります。
直達性の鼓膜穿孔では、痛みや出血を伴うことが多く、受傷直後では、出血により穿孔がすぐに確認できない場合があります。
外力が大きい場合や穿孔の場所によっては、傷が耳小骨や内耳に及ぶ場合があり、内耳性難聴やめまいが出現します。その場合、早期に手術治療の対象となることがあります。
鼓膜表面は皮膚であり再生能力があります。
鼓膜穿孔は感染がなければ自然に閉鎖し、治癒する場合がほとんどです。(自然治癒率は約80%です)
経過観察中は感染予防のため耳を乾燥状態に保ち、お風呂などで耳に水を入れないようにする必要があります。
一般的に3か月以上経過を見て穿孔が閉鎖しなければ、手術治療(鼓膜形成術)の対象になる場合があります。
穿孔の大きさなどによっては、日帰り手術が可能な場合もあります。詳しくは、医師にご相談ください。
外傷性鼓膜穿孔の原因例
- 耳掃除中に誤って奥に入れすぎてしまった場合
- 平手打ちなどの暴力によるもの
- ボールが耳にあたってしまった場合
- ダイビングや航空機などによる気圧外傷