みみ・はな・のど 病気解説

先天性耳瘻孔(せんてんせいじろうこう)

耳瘻孔は、母親のおなかの中にいる胎児の段階で発生します。
胎生5~6週頃に耳介を形成するパーツの癒合不全で生じるといわれています。遺伝性も指摘されており、両親のいずれかに耳瘻孔があれば子どもにもある場合があります。
日本人の100人中2~3人に見られます。

耳瘻孔があっても、感染がなく滲出液(米のとぎ汁様)や粥状の分泌物があるだけでは、手術の対象とはなりません。
感染を予防するには、耳瘻孔にさわらないことです。

感染をおこすと耳瘻孔の前下方が赤くぷくっと盛り上がり、痛むこともあります。
治療は、抗生物質や消炎鎮痛薬を使用します。
腫れている部分を少し切開して膿(うみ)を外へ出すこともあります。

感染が繰り返す場合(場合によっては一度の感染でも)、手術的に瘻管(ろうかん)の完全摘出が勧められます。


摘出手術を希望される場合、手術室がある病院を紹介しています。

  • 小学校高学年以上では、局所麻酔での手術が可能となります。
  • 小さなお子さんの場合、全身麻酔下での手術が適しています。

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瘻孔の周囲が発赤・腫脹しています

お子さんからご高齢の方まで

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