鼻副鼻腔乳頭腫
基本的に良性腫瘍で、組織学的に内反性乳頭腫、外反性乳頭腫、円柱上皮性乳頭腫の3タイプに分けられます。
このうち内反性乳頭腫は切除後の再発が多く、時折、癌の合併も見られるのが特徴です。またHPV(ヒトパピローマウイルス)がその発症に関与しており、癌を伴ったものは特に検出率が高いと言われています。
症 状
自覚症状は片側の鼻閉が殆どで鼻出血を伴ったり、併発している副鼻腔炎の症状が出ます。
内視鏡で観察すると表面が分葉状に見えることもありますが、通常の鼻茸と区別がつかないことも多く、疑わしい場合には生検して病理組織検査で診断を確定します。
治 療
CTやMRIなどによって進展範囲を確認し、手術での完全摘出を目指します。腫瘍が副鼻腔内に止まっていれば現在では大半が副鼻腔内の手術と同様に鼻内から内視鏡下での手術が可能ですが、不幸にして眼窩や頭蓋内に進展していれば拡大手術となります。