好酸球性副鼻腔炎
好酸球性副鼻腔炎は鼻茸(炎症性ポリープ)のある慢性副鼻腔炎の1種で、平成27年7月に厚労省の指定難病となった比較的新しい病気の名称です。
症 状
成人発症で鼻茸が両側多発性であり嗅覚障害を訴えることが多く、鼻汁がニカワ状で粘稠、病変が篩骨洞中心、血中好酸球や組織中好酸球が多く、また気管支喘息・アスピリン不耐症・NSAID(消炎鎮痛薬)アレルギーを合併することが多いのが特徴です。
また好酸球性中耳炎を合併すると重症とみなされます。
治 療
経口ステロイド、特にセレスタミンが著効します。
膿性鼻汁を認めた場合はアモキシリンや感受性のある抗菌薬を内服し、粘液溶解剤も併用します。感染が収まれば少量マクロライド治療を行いますが、効果は乏しく、最終的には手術治療となることが多いです。
内視鏡下鼻副鼻腔手術を行い、その後は毎日朝夕2回の鼻洗浄をしてもらうことが勧められます。しかし、術後6年で50%以上の再発率と言われ、また振り出しに戻ることも多い病気ですので、今なお研究が続けられています。